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講座紹介

周生期医療専門医養成学講座:K-CAPPIC

 近年の急速な少子高齢化が進む中で、将来を担う次世代の健全な育成をサポートする医療体制が求められている。特に、“周生期”は妊娠・出産・新生児・乳児に係る期間を指し、この時期は生命体にとって種の保存上極めて重要であり、次世代育成の極めて重要度の高い医療領域であることから保育環境の整備が強く求められている。これら領域において高い専門性と初期救急に対応できる幅広い知識・技能を有する医師の養成・充実を図ることは緊急の課題である。
 本講座は前身である平成18年度文部科学省医療人GP・地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム:金沢大学「周生期医療専門医養成支援プログラム」を引き継ぎ、その成果を踏まえてさらに地域医療への継続的貢献を果たすために開設された。すなわち産科・小児科を中心とした周生期医療を担うプライマリケアに習熟した専門医を養成するために、医学教育に新規の方法論を導入することによって優れた教育プログラムを開発研究することを目標として開設された医学教育研究講座である。周生期医療に「志」のある医学類学生を公募し、これら学生に、卒前教育、卒後研修から専門医養成までの一貫した「周生期医療専門医養成プログラム」を提供する。そしてこのプログラムが地域医療を担える即戦力型の医療人育成につながるように、大学と地域拠点病院が医療連携だけではなく教育連携を行うことをプログラムの骨子としている。


本講座の教育システム

K-CAPPIC CIRCUIT

 本講座の教育システムは周生期医療領域におけるプライマリケア診療能力を医学生、初期研修医の間にできるだけ効率よく身に付けられるように、PBL(Problem Based Learning)、SBL(Simulation Based Learning)、その他ワークステーションを織り交ぜた研修前教育と診療参加型臨床実習をサーキットするように構成されている。特にSBL(Simulation Based Learning)は教育システムの骨格を成し、ALSO、NRP、PALSの履修項目を3本の柱としてすべてカリキュラムに加えている日本唯一のプログラムである。また産婦人科・小児科を含めたプライマリケアの履修を目標に、家庭医療学を教育のもう1本の柱として導入している。SBLPBLを組み合わせたりなど、より効率よく、より臨床実習で活かせるカリキュラム構築を目指している。